日本ハムのルイス・メンドーサ投手(33)が20日、開幕に向けて上々の再スタートを切った。WBCメキシコ代表でチームを離れていたが、中日とのオープン戦(ナゴヤドーム)で1軍に合流し即登板。3番手で3回2安打1失点にまとめた。開幕投手・有原のほか、開幕ローテーション入りが確実な高梨、加藤、上沢に続き、来日4年目の助っ人も先発陣に加わる。

 メキシコ帰りの助っ人が、意気揚々と日本のマウンドに帰ってきた。7回。登板前から気合に満ちあふれたメンドーサが再出発した。3日中日戦以来の日本での実戦は、初回に四球が絡んで失点。「久々に日本で投げてアドレナリンが出ていたんだ。焦ったよ」と苦笑いも、持ち前のゴロを打たせて取るスタイルは健在。2イニング目以降は危なげなく打ち取り3回2安打1失点。「全体的に満足さ。予想以上の出来だよ」と満面の笑みを浮かべた。

 開幕ローテーション編成上、欠かせない経験豊富なピースが再合流した。WBCメキシコ代表の一員として、先発した1次ラウンドのベネズエラ戦では4回2失点の粘投で、勝利投手の活躍を見せた。惜しくも失点率の差で2次ラウンド進出はかなわなかったが「結果は残念だけど、全体的に良い経験になったよ」と糧にしていた。

 17日に母国メキシコから再来日。今回の登板を見据えて2軍施設の千葉・鎌ケ谷で調整してきた。中田らチームメートが選出された侍ジャパンの準決勝進出には「連勝中の流れで、最後までいってほしい」とエールを送り、自身は10日後の開幕を見据えた。

 来日4年目のメンドーサが開幕ローテーションの一角を任されそうで、6人回しなら残り1枠。新加入の村田やエスコバーのほか浦野、斎藤の名前が上がる。栗山監督は「(開幕ローテは)6人でいくと決めていないし、そうじゃない可能性も見ている」と、変則ローテも視野に検討中。31日の開幕を託す有原以外の登板順は完全に固まっていない様相だが、先発陣の骨格は見えてきた。