ソフトバンクが大胆な改造打線で7点を奪い、前日巨人に継投でのノーヒットノーラン負けしたリベンジに成功した。工藤監督は負傷離脱中の内川、デスパイネに代わって4番を任せていた柳田を3番に戻し、江川をプロ13年目で初の4番に抜てき。松田を1番、中村晃を5番に回す新打線が機能し、リーグ最速の今季40勝に到達した。

 3回に今季2度目の先発の鶴岡が右越え先制ソロ。13イニングぶりに得点を奪うと、4回には二塁打で出塁した柳田が中村晃の二ゴロの間にヘッドスライディングで生還。6回以降も主軸の柳田、江川、中村晃の適時打で得点を重ね、6回に森が陽岱鋼への危険球で退場となるハプニングを全員でカバーした。陽岱鋼が激高し、乱闘かという緊迫した空気に包まれる警告試合となる中、チーム一丸で交流戦10勝目をつかんだ。

 指揮官は打撃コーチが提案した5、6通りの打順の中からこの日のオーダーを決めた。「今日はどうしても勝たないといけなかった。初球から思い切っていける松田の1番が決め手。皆が何とかしなきゃいけないという思いでやってくれた。いい形ができて得点にもつながった。3連敗するのと1つ勝つのとでは2ゲーム違うからね」と球団史上初となる交流戦カード3連敗阻止を喜んだ。

 今日16日からは、1ゲーム差で交流戦勝率1位を走る広島と40勝同士の直接対決が待っている。2勝以上で、史上初の交流戦3年連続Vが決まる可能性がある3連戦。5年ぶりの無安打無得点負けの嫌な流れを完全に断ち切り、敵地広島に乗り込む。【福岡吉央】