DeNAのOB(当時横浜)で、最速162キロ右腕のマーク・クルーン氏(44)が、最後の「レジェンドOB一打席対決」でも、右肩の調子は戻らなかった。

 オリックス3連戦での交流戦イベント。初日からマウンドでの練習投球で違和感を感じ、山なりボールでの投球が続いていた。この日は対戦相手のオリックスOBパンチ佐藤氏(52)が、「この2日は練習だったと聞いている」とマイクパフォーマンスで挑発していた。

 1球目のボールを見届けたパンチ佐藤は、マウンドに歩み寄りながらクルーンに両手をあげて抗議。球を受けたDeNA嶺井博希捕手(26)が必死に止めた。しかし、気合とは裏腹に? 2球目を豪快に空振りすると、3球連続でフルスイング。完全なボール球に手を出し、空振り三振に打ち取られ悔しそうに汗をぬぐった。

 クルーンは3度対決を終え「肩の調子が万全ではなかったものの、3日間マウンドに立たせてもらい、現役時代とかわらない応援をしてくれたファンの皆様に感謝します。一昨日、昨日と連打されたので、今日は三振を取れてうれしいです」と感謝を口にした。

 対するパンチ佐藤は「クルーンさんがマウンド上に立つ姿には、まるで火の出るような存在感がありました。下手に当てにいくくらいなら思い切り振ろうと思ってのぞみました。最後のボールはフォークだったのかな(笑い)。結果は三振でしたが、自分の身上とするフルスイングができました」と、納得した様子だった。