お立ち台では「最後打てなかったら命を取られると思って…それぐらいの気持ちで行きました」と絞り出した。「チャンスをつぶしていたので負けたら全部僕の責任と思っていた。神様がいてくれた」と笑った。

 高橋監督は「チームを救ってくれた。やっぱり力のある選手」と最敬礼した。就任2年目での通算100勝。普段は数字に多くの関心を示さないが「劇的な勝ち方。思い出に残る」と記憶に刻まれた。球団ワーストの13連敗もあった交流戦だが、最後は3連勝で球団初の最下位も免れた。「後半からいい形で打線も守りもできている。この形を続けていきたい」。劇的勝利で生まれた流れを、本物にしたい。【浜本卓也】

 ▼亀井が延長12回に逆転サヨナラ本塁打。亀井のサヨナラ本塁打は通算6本目となり、そのうち5本は延長戦で記録。巨人でサヨナラ本塁打の多い選手を出すと、(1)王8本(2)長嶋、阿部7本(4)二岡、亀井6本。亀井は二岡に並ぶチーム4位タイに進出し、延長戦でサヨナラ本塁打5本は長嶋、松井の4本を抜いて球団史上最多となった。