阪神秋山が連敗ストッパーにはなれなかった。初回に京田、荒木に連打を浴びるなど1死二、三塁のピンチを背負うと、4番ゲレーロに左犠飛でいきなり先制を許した。4回にもゲレーロに初球をバックスクリーンへ運ばれた。何とか粘り強く投げたが、6回2失点で4敗目。「立ち上がりに京田への塁の出し方がいけなかった。ゲレーロは勝負しにいった結果だったので」と唇をかんだ。

 反省点に真っ先に挙げたのは、ゲレーロに許した痛打ではなく、初回の京田への攻め方。安打を許したカウントは0-2。勝負を急ぎ、4球目もストライクゾーンに。これを逃さず左前に運ばれた。有利なカウントから状況は一気に暗転した。

 投球フォームを修正した一戦でもあった。開幕から先発ローテーションの一角を担い、右肘の疲労が蓄積していた。「肘がいい位置で上がってこず、(いい球が)投げられなかった」。今月14日に出場選手登録を抹消され、調整期間を設けられていた。この日は無四死球。「両サイドを使って抑えられた。次に生かせる」。この日も今季10度目のクオリティー・スタートを果たした。直前の試合が黒星だった登板で今季3戦3勝だった。ついに敗れてしまったが、手応えはある。【山川智之】