2軍で調整中の阪神藤浪がリリーフで再出発した。ウエスタン・リーグ広島戦(由宇)で5回から救援登板。1イニングを11球で1安打無失点に抑えた。「バランスがよかった。練習の感覚からよくて、それが出せた」。前回登板の2日ウエスタン・リーグ中日戦(ナゴヤ)では頭部への危険球を含め、4回0/3を7四死球で7失点。そこから鳴尾浜で福原育成コーチとミニキャンプに取り組んでいた。

 この日最速は156キロ。1死一塁では代打坂倉から高めの直球で空振り三振を奪った。それでも「三振がバロメータではない。1イニングだったので、真っすぐとカットボール主体の投球だった。しっかり指に掛かったボールが投げられた」と手応えを口にした。

 掛布2軍監督は、登板日について「自分の状態で決めたんじゃないの。(28日の)鳴尾浜でも(29日の)丸亀でもよかったけど、福原(育成)コーチと相談したらしいよ」と説明。次回登板も救援で「状態を見て(明日の)3戦目に行かせる予定」と話した。

 悩める右腕の復調は首位奪還に必要不可欠。1軍の香田投手コーチも「自信というか、よし、これでいけるというものをつけて、堂々とマウンドに上がってほしい」と期待。本来の投球を取り戻して救世主となるために、もがき続ける。【真柴健】