ヤクルト真中満監督(46)が今季限りでの辞意を持っていることが21日、分かった。現在借金33の最下位と、低迷の責任を痛感しており、退任する可能性も高い。近日中に衣笠剛球団社長兼オーナー代行(68)との話し合いの場を設け、意思を伝える見込みだ。球団は手腕を高く評価しており、慰留するとみられる。

 この日、真中監督は広島空港で取材に応じ、自身の進退について「ノーコメント。じらしているわけじゃないけど、いろいろと事情があるし」と明言を避けた。しかし、関係者によると昨年5位から2年連続の不振の責任を感じ、辞意を抱いている模様だ。

 今季は3年契約の最終年。前日20日に広島に敗れて、2年連続のシーズン負け越しが決定した。前半戦から雄平、畠山、川端といった主力に故障者が続出し、戦力が大幅低下。代わりに起用した若手も結果を残せず「他にいないから使わざるを得ない。若手はチャンスなのに、物にできない」と層の薄さを嘆いていた。トレードで日本ハムから獲得した中継ぎの屋宜も1軍で結果を残せず、2軍調整中。満足のいく戦力補強を得られず、47年ぶりの14連敗を喫するなど低迷した。

 就任1年目の15年には2年連続最下位に沈んでいたチームを再生。手腕を振るい、14年ぶりのセ・リーグ制覇を果たした。しかし、今季は采配だけでは埋めきれない戦力不足に苦しんだ。編成面での改善点なども含め、球団との話し合いで進退は正式決定される見込みだ。