5点リードの2回裏。右翼鈴木は6番戸柱の右中間への打球に背走し、最後はフェンス際でジャンピングキャッチ。好捕したが、着地の際に右足首をひねった。その場で倒れ込むと、トレーナーと河田外野守備走塁コーチが駆けつけ、担架を要請。担架に乗せられたままベンチ裏に引き揚げた。

 3回の守備からは代わって岩本が右翼につき、鈴木は試合途中に横浜市内の病院へ向かった。タクシーに乗り込む際は「大丈夫っしょ」と明るい表情で気丈に振る舞ったが、エックス線検査とCT検査の結果は「右脛骨内果剥離骨折」。今日24日にも広島に戻り、チームドクターの精密検査を受ける見込み。全治はそこで明らかとなるが、長期離脱は避けられそうにない。今季絶望の可能性すらある。

 4番の負傷に追い打ちをかけるようにチームは2試合連続逆転負け。緒方監督は「こういう事態になってしまって、本人が一番悔しいだろう。うちはこういう時こそ、もう1回、チーム一丸となってひとつになって戦っていく」と離脱する鈴木を思い、そして強く決意した。連覇へ向けたマジックナンバーが点灯する中、緒方広島が正念場を迎えた。