リミッター解除も任せておけ! 阪神福留孝介外野手(40)が、ヤクルト20回戦(神宮)の3回に勝ち越し15号3ランを放った。首脳陣が勝負の終盤戦で休養日を減らすプランを示唆する中で存在感たっぷりの一打。これで8月は月間6本塁打21打点の活躍。「福留の熱い夏」は、まだまだ終わりを告げそうにない。

 福留が一振りで球場の雰囲気を変えた。3回。同点となり、なおも2死一、二塁。ヤクルト原樹の146キロ直球をドンピシャリのタイミングで振り抜いた。打球はきれいな弧を描いて右中間席に突き刺さった。勝ち越しの15号3ランだ。

 福留 思い切ってスイングした結果、たまたまですけど最高の結果になってくれました。

 この回は先頭の北條と坂本の連打で無死一、二塁の好機をつかんだ。1死後に糸井が左前に同点打を放っていた。一気に勝ち越しを-。ベンチの期待に、虎党の願いに、キャプテンがしっかりバットで応えてみせた。

 4月に40歳を迎えたスラッガーは、日本球界復帰後、最高の夏を送る。8月は打率3割2分7厘、6本塁打、21打点。13年に阪神加入後で自己最多の数字をたたき出す。その中でも目を引くのが打点。8月に放った18安打のうち、13安打に打点がついている。疲労が蓄積されやすい夏真っ盛りだが「体重が減るとかいうけどオレは分からん。これまで減ったことない」と頼もしい。そんな主将の一撃を、金本監督も「久々にスカッとしたホームランだった。ベンチで見ていても、こっちがスカッとした。すごい当たりだった」と称賛した。

 首脳陣は最大限にパフォーマンスを発揮し続けてもらうため、夏場に入ると週2度程度の休養日を設ける。8月では休養明けの5試合で5発、11打点と作戦はてきめん。ただ金本監督は今カード前に「(無理使いも)状況によっては出てくると思う」と“リミッター解除”を示唆。前日22日は休養を与えたが「この前も言った通り、チームの主力。主な力ですから。彼らがやってくれないと、若手ばかりじゃ、うまくいかない。主力が働くと強いし、勝てる」と言い切った。

 首位広島は2夜連続でサヨナラ負け。ゲーム差が7・5に縮まった。この日、広島の優勝マジックが消えることはなかったが、今日24日に阪神勝ち、広島負けで、虎の自力Vが復活する状況だ。頼れる主将は、休養日なしでもOKと言わんばかりに快音を残してみせた。【山川智之】

 ▼福留が8月6本目の本塁打。福留の月間6本塁打は、13年の日本復帰後は15年6月に続いて2度目。打点21は復帰後月間最多。40歳以上で月間6本塁打以上打った最近の主なケースは、86年4月の山本浩二(広島)が8本、門田(南海)が88年5月に8本、89年5月に6本を打ったほか、金本(阪神)が08年6月に6本、09年4月に8本をマークなどがある。14年7月には和田(中日)が7本打ち、42歳で野手として史上最年長で月間MVPを受賞した。福留も8月は本塁打、打点だけでなく打率も3割2分7厘と好調。同僚の鳥谷らとともに月間MVPの有力候補だ。