阪神福留が節目の記録に到達した。4回の第2打席だ。中日小笠原から右翼への二塁打。NPB通算350二塁打はプロ野球41人目の快挙だ。

 1点を追う6回には、一時は同点となる適時打も放った。1死三塁の好機。カウント2-2から、中日バッテリーの外角攻めを読み切っていたかのように、アウトコースの139キロストレートにバットを合わせ、三遊間を抜いた。三塁走者の糸井を迎え入れた味のあるタイムリーヒットに、甲子園の虎ファンも沸いた。

 通算最多二塁打のプロ野球記録は福留が尊敬するPL学園の先輩、元中日立浪の487。米メジャー5年間での111本を加えると461本になり日米通算なら立浪に匹敵する数字だ。

 二塁打には確実性と走力が必要とされる。福留は「長いことやってきたんで、そういうこともあると思うし、積み重ねなので、自分の打撃を表している数字なのかなと思う。これからも続けていきたい」と話した。この日も一塁から一気に三塁を陥れる場面があり、40歳の走力は健在だ。手痛い黒星だったが、阪神には頼れるベテランがいる。【高垣誠】

 ▼通算350二塁打=福留(阪神) 3日の中日23回戦(甲子園)の4回、小笠原から右二塁打を放って達成。プロ野球41人目。初二塁打は中日時代の99年4月4日の広島3回戦(ナゴヤドーム)で紀藤から。出場1619試合で達成は13年松井稼(楽天)1513試合、65年山内(阪神)1595試合に次ぎ3位のスピード記録。