今月28日ウエスタン・リーグの広島戦(鳴尾浜)で最後の指揮をとることになった阪神掛布雅之2軍監督(62)が、背番号31への思いと、ファンへの感謝を語った。

 2軍監督就任時に、現役時代と同じ背番号31をつけたことについて「31番は選手がつけるものだと思っていたので、自分からつけたいと言ったことはなかった。上の監督が6番をつけるということで、球団の方で31をつけて欲しいと。僕は85番にしようと思っていたので」と明かした。

 「ただ、31をつけることでファンの方が球場に足を運んでくれて、31番の背中を見てくれたということは、31番という背番号にも感謝している」。今季限りで脱ぐユニホームに敬意を示した。

 またファンへの感謝も忘れなかった。「2軍でありながら、毎日足を運んでくれるタイガースファンの方で、ほぼ連日席が埋まるぐらいの形で、素晴らしい舞台を作ってくれた。ファンの目が選手を育ててくれたとも言える」。応援してくれるからこそ、選手は成長していくとの持論を強調した。

 後任は未定だが、伝えたいこととして「自分のスタイルでやればいいと思います。ファームはある程度、フロントが主導になって育成のプログラムだとか、そういうものをきちっと作っている部分もある。その部分と自分がやりたい部分がバランスよくできれば一番いい」とエールを送った。

 「僕の味付けとは全然違う味付けでいいと思う。それで選手が伸びていけば、それに越したことはない」。球団から、オーナー付アドバイザーとしての協力を要請されている段階。形は未定だが、2軍監督を退任しても選手が成長していく姿を今後も見守っていく。