またしてもトンネルを抜けられなかった。ヤクルト石川雅規投手(37)が3回9安打6失点で自身最悪の11連敗となった。セ・リーグでのシーズン11連敗は61年の金田正一(国鉄)以来56年ぶり。試合後、ベテラン左腕は「すいません…。先発で使ってもらっている以上、あまりにもひどい」と自らを責めた。

 3回、持ち味の制球が乱れた。コーナーを丁寧につくはずがボールが真ん中へと集まってしまう。1死一、二塁から3連打を浴びて一挙4失点。伊藤投手コーチが「連打が出ると真ん中に集まるクセが出てしまった」と甘い球を痛打されて、今季最短の3回6失点でKOされた。14敗目を喫し、石川は「のどから手が出るほど勝ちたいけど、自分でつぶしてしまっている。情けない」とうなだれた。

 勝ち星が遠い。5月18日の巨人戦以来、約4カ月勝ち星に見放されている。今後は1軍登録を抹消され、2軍降格となる。「辞めるのは簡単。でもまだまだやり返したいという気持ちをバネにやりたい。下を向いていてもしょうがないので、前を向いて頑張りたい」と話した。残り試合は少ないが、復活を目指して調整を続ける。【島根純】