日本ハム加藤貴之投手(25)が「一本立ち」への決意をにじませた。22日、千葉・鎌ケ谷で行われている秋季練習に参加し、今オフに退寮し、札幌市内で1人暮らしを開始することを明かした。

 「宮さん(宮西)に『札幌の方がいい』と言われた」と、同じ左腕の先輩からのアドバイスを受け、1軍本拠地に住まいを構えることを決めたという。北の大地での新生活で自らを追い込む。

 「1人暮らしをしてみたかった」と、あこがれを口にするも、覚悟が込められている。2年目の今季、21試合に登板して6勝6敗。2軍調整もあり、ローテーションを守りきれなかった悔しさがある。それだけに「志は高く」と、定着は最低限の目標だ。

 初めての自立に期待感を抱く。掃除好きで「ホコリ1つない部屋にする」と、生活面から整えるつもりだ。「初めてのことばかりでガムシャラだった」と振り返るルーキーイヤーを思い出し、迎える心機一転の3年目。「結果を出していかないと。新しい人も入るし、ライバルもいる。自分の居場所がなくなってしまう」と、左腕に慢心はない。

 この日、フォームを変えながらの投球練習で試行錯誤する姿があった。横手投げも試した。「遊びで投げるくらい」と、サイドスロー転向は否定的も「今年のままだとそのまま。何か1つでも自分できっかけを作らないと。フォームも、体づくりも」と模索を続け、成長を期す。【保坂果那】