再起へ、極上の発奮材料を生かす。日本ハム斎藤佑樹投手(29)が1日、札幌市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、5年連続のダウンとなる170万円減の年俸1830万円(金額は推定)でサインした。8年目の来季に向けて「僕にとってもいいチャンス」と、早実の後輩、ドラフト1位の清宮幸太郎内野手(18)の入団を歓迎。「自分にもプレッシャーがかかってくるし、後輩にも負けたくないという気持ちが出てくると思うので」と意気込んだ。

 スーパールーキーが熱視線を浴びれば、先輩の自分も引き合いに出されるケースも多くなる。投手と野手、チーム内での立場も違うが同じ早実出身として視線を浴びる機会も増えるだろう。特異な重圧に打ち勝つ覚悟も出来ているからこそ「後輩に負けないように、1軍で頑張りたいです」と、力強く言い切った。

 自信もある。今季はゴロを打たせて取るスタイルに手応えを得て2年ぶりに勝利を挙げた。今オフは、さらなる進化を求めてツーシームやカットボールなどを磨く。先発の大谷や守護神の増井がチームを去る中、「チャンスなので。ポジションはどこでも投げるつもり」と、どんな形でも抜けた穴を埋める気概も十分だ。「優勝したい。その輪の中心にいたい」。清宮フィーバーに負けない輝きを放ってみせる。【木下大輔】