超人が鉄人ロードを歩む。阪神糸井嘉男外野手(36)が2日、滋賀・おごと温泉の琵琶湖グランドホテルで行われたトークショーに参加。来年37歳シーズンを迎える糸井は、虎移籍3年目の37歳シーズンでキャリアハイの成績をたたき出し、チームをリーグ優勝に導いた金本知憲監督(49)の再現を誓った。

 浴衣姿で温和な表情だった糸井が、真剣な顔つきに変わった。アスリートなら誰もが避けて通れない年齢。寄る年波をいかにはねのけるか。筋骨隆々の糸井にとっても例外ではない。来年7月に37歳になる超人は、冷静な口調で語った。

 「まあそういうのを感じさせないように、していきたいし。自分でもいろいろ努力してやっていきたいと思います」

 道しるべが近くにある。金本監督だ。指揮官は阪神にFA移籍した3年目の05年シーズンに打率3割2分7厘、125打点、40本塁打と打撃3部門でキャリアハイを記録。37歳シーズンを迎えた4番の大活躍により、チームもセ・リーグの頂点へと駆け上がった。もちろん、糸井も鉄人の全盛期をファンとして知っている。

 この日のトークショーはお互いに日本ハム所属時代からの付き合いで、再び同僚となった今成と参加。「糸井さん、今年タイトル取りました?」と突っ込まれた糸井は「取ってない」とポツリ。11月のファン感謝デーで歌って踊って大活躍だった今成から「(自分はファン感の)MVPですよ!」と、無冠をいじられてしまった。

 虎2年目の37歳シーズンこそはキャリアハイの活躍でタイトルホルダーに-。そしてその手で金本監督を胴上げする。「毎年、そうやって言って来ているんで。そこ(優勝)は絶対に目標にはします」。鉄人ロードを突き進んだ先に、悲願Vが待っているはずだ。【桝井聡】