今季リーグ3位から日本シリーズに進出したDeNAでウハウハ査定の連発だ! 宮崎敏郎内野手(28)梶谷隆幸外野手(29)ら主力5人が5日、横浜市の球団事務所で契約更改交渉に臨み、いずれもアップを勝ち取った。初の首位打者に輝いた宮崎は大幅5000万円増の8000万円でサイン。更改後の会見では、来季こそ自らのバットでチームをリーグ優勝へ導く心意気を示した。(金額は推定)

 宮崎は首位打者、ベストナインを獲得しての大幅アップに「しっかり評価してもらえたと思います」と感謝した。そして、リーグ3位からクライマックスシリーズを勝ち抜き、日本シリーズではソフトバンクと死闘を繰り広げたシーズンについて「自分のやりたいように自分の流れでやっている1年ではなかった。そのまま突っ走ったような、ただ前だけを向いてやってきたので、すごい大変な1年でした」と本音で振り返った。

 開幕からケガをのぞき大半の試合でスタメン出場。7月になってラミレス監督から「レギュラー」のお墨付きをもらった。128試合で打率3割2分3厘、15本塁打、62打点。華々しいブレークだったが、すべてが順風満帆なわけではなかった。

 8月には疲労でバットが振れなくなった。「自分の考えることと違う動きになってしまっていた。いつヒットが出るのかという思いが先にきて、迷いにつながった」。そんな時にも自分を信じ、誰にも相談しなかった。かたくなに自らの打撃スタイルを貫いて活路を見いだした。

 来季もロペス、筒香の後を打つ最強の5番打者として期待がかかる。「自信はないです。あの2人の後はすごいプレッシャーですから」。ただ、以前は前の打者が敬遠されると弱気の虫が顔を出していたが、今年は違った。「割り切るじゃないですけど、結果じゃなくて自分のスイングをしっかりやろうと。それが良い方向に向いたんじゃないですか」という。

 オフもバットを振りまくる。「しっかり振って力をつけて来年に向けてやっていきたい。自分のスイングは変えられない。それでやってどこまで行けるのか、試したい」。その先にリーグ優勝、そして届かなかった日本一が待っている。【千葉修宏】

 ◆DeNA野手の契約更改 宮崎が5000万円増、梶谷が3500万円増、倉本が3000万円増で契約更改。外国人選手を除き、今オフの契約更改で野手3人が3000万円以上アップしたのはDeNAだけ。球団が横浜からDeNAになった12年以降に限ると、5000万円以上アップしたのは筒香(16年5400万円増、17年2億円増)に次ぎ宮崎が2人目。