労組日本プロ野球選手会は7日、大阪市内で定期大会を開き、嶋基宏会長(32=楽天)に代わる9代目の会長に西武の炭谷銀仁朗捕手(30)を選出した。平安(現龍谷大平安=京都)出身の炭谷は、高卒選手初の会長に就任。任期は1年ごとの更新だが、東京五輪が開催される20年を含めた中長期的なリーダーシップの発揮を期待されている。

 「大先輩方がずっとやってこられた選手会なので、少しでもより良いものにしたい。大きな国際大会が3つ控えているので、全力で取り組んでいきたい」。侍ジャパンは19年11月のプレミア12、東京五輪、21年3月のWBCと、約1年半で3つの国際大会に出場する。炭谷はWBC2大会、15年プレミア12を経験。「しんどさ、大変さも分かっているつもりだし、プラスになることも大きい。そういうことを踏まえて意見できれば」と、代表選手の待遇や保障問題などの議論も続けていく。

 前会長の嶋は「(炭谷は)しっかりと自分の意見を通せて、1つのものごとに対していろいろな方向から意見が言える」と期待。炭谷は今後、日本野球機構(NPB)との事務折衝にも積極的に参加する予定。「光栄ですが責任は重い。少年の野球離れに対する問題にも取り組んでいきたい」と、野球界の底辺拡大も課題に挙げた。【前田祐輔】

 <労組日本プロ野球選手会役員>

 ◆会長・炭谷銀仁朗(西武)

 ◆副会長・角中勝也(ロッテ)T-岡田(オリックス)会沢翼(広島)増田達至(西武)福田永将(中日)柳田悠岐(ソフトバンク)三上朋也(DeNA)岡島豪郎(楽天)菅野智之(巨人)中村悠平(ヤクルト)