巨人のエース菅野が仰天!? 目標を掲げた。8日、大阪市内で用具メーカー、ミズノの会議に出席。投手では異例となるバットの削り出しから注文を出し、球団では55年安原達佳以来、63年ぶりの「打率3割超え」を誓った。

 投げるだけが仕事ではない。会場内に展示されていた同社契約選手モデルのバットを何度も手に取った。「20安打、3割を目指したい」。今季は54打数9安打、打率1割6分7厘で「打撃成績には満足していない」と不満が残った。日本シリーズに進出したDeNAは「8番投手・9番倉本」で固定し、切れ目のない攻撃で得点を稼いだ。9番菅野が打てば打線もさらにつながり、得点力が高まる。試合を有利に進められれば、捕手小林のリードの幅も広がる。「(小林)誠司も楽になる。相手投手が嫌な存在になりたい」。チームにも自身の成績にも、打てばいいことずくめだ。

 できる限りの策は打つ。打席へ入る前に配球チャートをチェックし、坂本勇ら打者に相手投手の傾向も聞く。バットは2年目から「軽くて長くて飛ばせる」と85センチで880グラムにこだわり、同社担当者も「投手でここまで細かく注文する人はいない」と驚く。「打線の1人としてチームに貢献したい」。沢村賞右腕が、バットでもチームを勝利へ導く。【桑原幹久】