2年目を迎える広島高橋昂也投手(19)に、次世代エースの期待がかかる。花咲徳栄時代に横浜・藤平(楽天)らと高校ビッグ4と呼ばれた逸材。独特の間合いから切れのある球を投げ込み、高卒1年目は2軍で7試合、2勝0敗、防御率1・29。数字以上に、大舞台での強さが際立った。

 広島2軍が26年ぶりウエスタン・リーグ優勝をかけた9月26日阪神戦(鳴尾浜)で先発し、6回4安打無失点で勝ち投手となった。「大きな試合でも物おじしないのはさすが」と、強心臓ぶりを認めたのは、佐々岡2軍投手コーチ。現役時代に先発100勝100セーブを達成した元エースは「あの試合の投球内容、勝負強さを見て決めた」と、日本ファーム選手権の先発という大役を託した。そして見事に6回3安打2失点で初の日本一に貢献した。

 秋季キャンプでは初1軍の緊張感で力を発揮できたとは言えない。ただ、緒方監督も「まずは慣れてくれれば」と期待する。手薄な左腕に将来が楽しみな若手が出てきた。