阪神が、台湾プロ野球で2年連続打率4割を記録した王柏融外野手(24=ラミゴ)の調査を本格化させることが24日、分かった。今季3冠王に輝いた台湾史上最強打者は、来オフに海外移籍も視野に入れているとされる。メジャーと日本球界での争奪戦も予想される中、水面下で徹底マークを続けていく。阪神球団関係者は「どれぐらいの金額が必要になるのか読めないところもある。もちろん、現地に視察も行くだろうが、年俸などのコストを調べる必要がある」と力を込めた。

 「台湾の大王」こと王柏融は広角に強い打球を放つことができる左打者。大リーグ公式サイトで特集されたこともあり、今年11月の「ENEOS アジアプロ野球チャンピオンシップ2017」では台湾代表として来日もしている。

 阪神は実力を高く評価し、今季も担当者が台湾でプレーを視察。11月のアジアプロ野球チャンピオンシップでは嶌村球団副本部長らが東京ドームまで出向き、台湾-韓国戦でバックネット裏から熱視線を送っている。来季も引き続き現地に担当者を派遣し、状態をチェックしていく方向だ。獲得に必要な費用は? 超変革を進める虎にフィットするのか? まずは水面下で調査を本格化させ、来るべき時に備える。

 ◆王柏融(ワン・ボーロン)1993年9月9日、台湾・屏東県生まれ。中国文化大在学中の14年にU21W杯優勝に貢献。15年ドラフト1位でラミゴに入団し同年デビュー。初のフルシーズンとなった16年はリーグ初の200安打、歴代最高打率4割1分4厘、29本塁打、105打点、24盗塁をマークしMVPなど6冠。今季は打率4割7厘、31本塁打、101打点で3冠王。181センチ、90キロ。右投げ左打ち。