ソフトバンクがスカウト部門の再編でさらなるチーム強化を図る。昨年末チーフ補佐に昇格した、北海道・東北担当の作山和英スカウト(48)が全国をカバーする「投手担当」を兼務することが5日、分かった。

 作山スカウトは08年ドラフト5位で獲得した当時26歳の摂津を担当。“オールドルーキー”は1年目に新人王、最優秀中継ぎ賞を獲得した。先発に転向しても5年連続で2ケタ勝利。12年には17勝で沢村賞にも輝く「エース」に成長した。一昨年ドラフトでは江陵(北海道)から2位で将来性豊かな左腕、古谷を獲得。同スカウトの投手の目利きには特に定評があり、地域別の担当制を敷いている現在の形を維持しながら、同時に全国の投手を見ていくことになった。

 スカウト部門では、前任の小川一夫編成部長兼スカウト室長の2軍監督就任に伴い、永井智浩氏が同職に就任。昨年末に行われたスカウト会議で福山龍太郎スカウトがアマ担当のチーフに昇格した。また、昨年末に日本ハムを退団した岩井スカウトも招き入れ、新たな体制を整えた。

 プロスカウト部門にはホークス最多となる4人を配置。イースタン、ウエスタンの両リーグに加え、四国、BCなどの独立リーグの調査もプロ部門が徹底マークする。仕事始めとなったこの日、王会長は「フロントと一緒にチーム一体となって、富士山の頂に先頭に登るんだ、という気持ちでやっていこう」とハッパをかけた。常勝チームへ、スタッフの整備にも抜かりはない。