新人選手研修会に参加した広島ドラフト1位・中村奨成捕手(18=広陵)が11日、東京オリンピック(五輪)出場をあらためて熱望した。

 新人研修で訪れた野球殿堂博物館で、将来を思い描いた。広島の大先輩で96年に殿堂入りした衣笠祥雄氏らのユニホームを眺めた後「あの中にいずれは自分の名前も載せることができれば」と、日本ハム清宮と同じく、プロ生活の集大成として殿堂入りという大きな目標を掲げた。殿堂には昨夏の甲子園で放った6本の本塁打の写真があり、サインも書き込んだ。「ああいうところに写真が飾られるのは光栄です」と喜んだが、中村奨にとってはすでに過去のこと。次なる現実的な目標は視野に入っていた。それが東京五輪出場だ。

 U18W杯のチームメート清宮やロッテ安田らと再会し、熱い気持ちがよみがえった。「近い目標としてオリンピックがある。今回U18で悔しい思いをしているので、そのリベンジを果たせるようにしっかりやっていきたい」。五輪代表選出には1年目からある程度の結果を残すことが大事だが、自分のペースで技術を蓄積していくことも必要だ。この日もオープン戦での清宮との対決の可能性を聞かれると「自分には今からやることがいっぱいある。どちらが先に1軍に上がろうが関係ない。自分には自分のペースがあるんで、ゆっくりと1軍で通用する技術をつけていきたい」。信念を持って念願の五輪出場に突き進む。【千葉修宏】