球界の功労者をたたえる野球殿堂入りが15日、都内の野球殿堂博物館で発表され、巨人、ヤンキースなどで活躍した松井秀喜氏が、43歳7カ月の史上最年少で選出された。

<長嶋茂雄巨人終身名誉監督のコメント>

 松井君の野球殿堂入りを、かつての仲間の1人としてとてもうれしく思います。

 92年のドラフトでクジを引き当てた時、強い縁といいますか、運命のようなものを感じました。日記に「日本を代表する4番打者に育てることが自分に課せられた使命だ」と記したことを思い出します。

 入団間もない頃から私が監督を退任する日まで、東京ドームで、あるいは遠征先の宿舎で、来る日も来る日も素振りを繰り返しました。私の前で、何千、何万、何十万とスイングしたのでしょうが、松井君はひと振りたりとも手を抜きませんでした。

 単調で面白みに欠ける練習でも気持ちを込めて続けた先に、00年の日本シリーズ、09年ワールドシリーズのMVPがあったのだと思います。そしてこのたび、輝かしい球歴に野球殿堂が加わりました。

 松井君には、いつの日か指導者としてその手で次代の日本を背負える4番打者を育ててほしいと願っています。それが今の私にとって、大きな夢の1つです。