夢は大きく盗塁王! 楽天ドラフト3位の山崎剛内野手(22=国学院大)が17日、メジャー流の脚力を発揮した。

 仙台・泉グラウンドで行われた新人合同自主トレで、10メートル走に挑戦。昨季イースタン・リーグの盗塁王(28個)島井に並ぶチームトップタイの1秒68をマークした。白石トレーナーによると「ラグビーのバックス、スピードある人たちでも、1秒7切れるかどうか」と目を丸くした。50メートルを5秒8で走る山崎は「いつかは盗塁王になれたらいいですね」と照れ笑いした。

 日本のみならず、メジャーでも盗塁王となったイチロー(マーリンズからFA)の映像を独学で研究した。自分なりに「ベースの立ち位置を少し後ろに置く」「スタート時に倒れ込む意識」のポイントを吸収した。「大学4年くらいに走塁の意識を上げようと思って。他には(元巨人)片岡さん、(元阪神)赤星さんの映像も見て勉強した」。日本屈指のスピードスターからも「次の塁まで最短距離」「ベースの近くでスライディング」などのヒントを得た。

 「走」に加え「打」も注目のルーキーだ。東都大学野球では、2年春から5季連続で打率3割以上をマーク。リーグ史上24人目となる通算100安打も達成した。チームは今季「機動力野球」をテーマに掲げる。「プロではとにかく次の塁を狙うことが大事になってくる。走塁で少しでもチームに貢献したい」。即戦力の呼び声高い韋駄天(いだてん)が、1年目から駆けまわる。【栗田尚樹】