西武松井稼頭央外野手兼テクニカルコーチ(42)に三塁併用プランが浮上した。今春キャンプのA班(1軍)、B班(2軍)の振り分けが22日に発表され、松井はA班となった。15年ぶりに古巣に復帰した松井について、辻監督は「サードもやらせようかな。冗談…じゃない。そういう話は本人にもした」と、楽天時代の14年以来となる三塁での起用もあると明かした。

 第一の狙いは、ベテランのコンディション維持だ。「年齢とともに、どうしても切れや反射神経が落ちる。(三塁を)やってマイナスにはならない」と強調。打球スピードへの反応が求められる三塁を守ることの効果を説いた。松井も「どこでもやります」と快諾したという。オフの自主トレでも積極的に内野ノックを受けている。

 用兵の幅も広がる。「もともと、内野手ですから。いろんなポジションができれば、こっちとしては使い勝手が良い」と辻監督。球界トップクラスの遊撃手は、キャリアを重ねるにつれ、三塁、外野と幅を広げてきた。今季からコーチ兼任だが、あくまで軸足は選手。10年ぶりの優勝へ向け、内外野両方のピースとなる。【古川真弥】