西武の宮崎・南郷キャンプ3日目。一番、球場を沸かせたのは、山川穂高内野手(26)だった。

 侍ジャパンの稲葉監督も見守った打撃練習でファンを魅了した。まずは、左投げの打撃投手に対し、25スイングで14本の柵越え。思い切り引っ張り、左翼席へポンポンと放り込んだ。続いて、カーブマシンになると、一転、右中間方向中心。21スイングで5本の柵越え。計46スイングで柵越え19本と、高い確率でフェンスオーバーさせた。大当たりが出るたび、スタンドは「おー」と、どよめいた。

 意図を持って振った。「体をたくさん使って、飛距離、ホームランを打つことを意識しました。僕は、飛ばしてみてどうかなので」。飛距離が分かる屋外だからこそ、フルスイングに徹した。

 カーブマシンでは引っ張らなかったのは「左のカーブに対し、(バットの)面を出して、右中間に強い打球を放つ。バットの出し方です」と意図があった。「引っ張りは(打球が)上がっていくけど、右中間、センターにも、もっとスピンが出てホームランが出ればいい」と続けた。飛距離を追い求める姿勢に揺るぎはない。【西武担当 古川真弥】