パワフルな水牛にあやかって、第2クールもアピールだ。ロッテの新人8選手がキャンプ休日の5日、沖縄・竹富島で水牛車体験を楽しんだ。約20分の散策後、ドラフト1位の安田尚憲内野手(18=履正社)は「水牛、たくましいですね。後ろ姿とか。自分も負けないくらい、水牛パワーで頑張っていきます」。軽く20人は運べるという力持ちの水牛に刺激を受けた。

 車を安定して引っ張る底力は、水牛のどっしりとした下半身から生まれる。第1クール最終日の4日、安田はキャンプ特別講師である広戸聡一氏の指導を受けた。広戸氏は、それぞれの体に合った効果的な動きを目指す「4スタンス理論」の提唱者。「常に動ける状態で軸が安定すること。これが一番難しい。安田くんは言われたことを10分で理解できるクレバーさがある」と絶賛された。

 同氏によると安田はつま先外側に重心がかかる「A2」タイプ。球界ではメジャー最多762本塁打のバリー・ボンズや王貞治ソフトバンク会長、ソフトバンク柳田と同タイプという。偶然にも安田は自主トレ期間中から、ボンズのすり足打法を打撃に取り入れてきた。人体力学的にも好相性ということだ。「明日からまた実戦が増える。プロの投手の打席にどんどん慣れたい」。水牛のごとく安定感を生む足打法で、まずはシート打撃の“プロ初安打”を狙う。【鎌田良美】