ルーキーを卒業した各球団の2年生選手が7日、各キャンプ地で飛躍をアピールした。現時点で狙うのは、不動のレギュラー、開幕投手、1軍初出場…と十人十色。可能性に満ちた2年生は、それぞれの目標に向かって突き進む。

 おとこ気ではなく、ライバル心をむき出しにした。DeNA高卒2年目の京山将弥投手(19)が、2軍キャンプからシート打撃登板のため、1軍に合流。打席は同期の細川だった。カウント1-1想定の場面から、初球を直球でファウル。2球目変化球を見せると、再び直球で見逃し三振を奪った。打者8人に対し3三振1安打。最速145キロ26球で成長を見せ「自分の中では思っていた以上にできた」と振り返った。

 「細川にだけは打たれたくなかった」。同い年で同期入団。1年目はともに2軍で場数を踏んだが、シーズン最終盤に1軍で頭角を現した細川に対して、京山はチーム唯一ファームで規定投球回数到達。投打の成長株2人だ。「シーズン最後はへばって球速が落ちた。そうならない体づくりをしてきた」と、筋トレに食トレをして体重3キロ増でキャンプを迎えた。

 広島やヤンキースで活躍した黒田博樹氏と同じ「耐雪梅花麗」が座右の銘。意味は「寒い冬を耐え忍ぶことで、春に一番麗しく咲く」。近江高校時代のチームメートにもらった言葉で偶然にも「(黒田氏に)似ているって言われたことはあります」という。

 黒田似の2年目に、ラミレス監督は「まだ1軍ローテ争いには加わっていない。このレベルで投げられることを証明し続ければ、近づいていくと思う。今季チャンスがあると思う」と期待を込める。「去年は上がれなかった1軍で今年は投げたい」と京山。野望を内に秘め、今は厳しい練習を耐え忍び、いつか大輪の花を咲かす。【栗田成芳】