日大山形出身のヤクルト奥村展征内野手(22)が10日、沖縄・浦添1軍キャンプで行われた紅白戦で1安打を放った。8番三塁で先発。第2打席で140キロの直球を逆方向に打ち返す左前打を放った。

 奥村 真ん中寄りの低め、甘い球を詰まりながらも打てた。今やっている練習の成果が出ている。

 出身は滋賀・湖南市だが、根っからの東北人だ。父伸一さん(49)が社会人野球プリンスホテルで日大山形の荒木準也監督(46)の同僚だった縁で、高校は山形を選んだ。今年もキャンプインする前の1月の自主トレ期間は母校で練習した。「滋賀には実家しかない。練習するなら山形の方が便利なので」と笑った。

 プロ2年目に、FA移籍の人的補償で巨人からヤクルトに移籍。そして今年、プリンスホテルで父とプレーしたヤクルト宮本慎也(47)がヘッドコーチに就任した。「自分が移籍することがびっくりだった。ヤクルトで宮本さんに教えてもらえるとは。それだけでも縁を感じる」。昨年は44試合に出場。5年目の今年は「ショートのレギュラーを勝ち取らないと、出場試合数は伸びない。簡単ではないけど、やるしかない」と意気込んだ。【高橋洋平】