三塁大山、二塁鳥谷でV奪回! 阪神金本知憲監督(49)が沖縄・宜野座キャンプ第3クール初日の10日、2年目の大山悠輔内野手(23)を今後は三塁で起用していく方針を明言した。大山は昨秋から二塁に挑戦していたが、本職に専念させて打力を最大限に発揮させる狙いだ。今日11日の今季初の対外試合DeNA戦(かりゆしホテルズボールパーク宜野座)も5番三塁で先発する。指揮官は鳥谷敬内野手(36)を二塁にコンバートする方向性も明かし、18年内野布陣の骨格が浮かび上がってきた。

 ようやく照りつけた太陽の下、大山はホットコーナーのみで前後左右の動きを繰り返した。午前中に行われた投内連係、ランダウンプレー、シートノック。そこで今季内野布陣の骨格が一気に浮かび上がった。三塁大山、二塁鳥谷-。方向性は定まった。

 今日11日は18年初の対外試合となるDeNA戦。金本監督は大山のポジションについて「三塁かな」と即答した。5番三塁大山というオーダーは重要な意味を持っていた。指揮官は「まあ、ちょっと難しいんだけど…」と切り出した後、「難しくないんだけど」と言い直してニヤリ。「まあサードをやらせていこうかな、と」と明言した。大山は昨秋の高知キャンプから二塁挑戦を続けてきた。この流れに1度終止符を打ち、本職三塁でレギュラー奪取に向かうことが決まった。

 慣れないポジションで打撃に影響が出ないように? そんな問いかけが飛ぶと、虎の将はチーム事情も理由の1つに加えた。「それもあるし、彼の将来を考えたらセカンドをできた方がいいけど、やっぱりまだ不安なところはあるし。チームにとって、そっちの方がいいという判断ですね」。三塁大山、二塁鳥谷の並びがV奪回へ最善策だと判断。今後の実戦起用ポジションについても「もちろん三塁でしょう。トリがセカンドでね」と言い切った。

 2年目の大山は3月に行われる侍ジャパン強化試合の代表候補にも入るなど、成長著しい。18年チーム初実戦となった7日紅白戦では3打数3安打。視察した侍ジャパン稲葉監督をうならせ、メンバー入りを決定的にした。この日はフリー打撃で左腕岩崎から痛烈なライナーを披露。すでに指揮官からは「少々我慢しても、使いたいようなところまで来ている」と評されており、三塁レギュラーの最有力候補に躍り出た形だ。

 もちろん大山は本職復帰にも浮かれない。「僕自身は出られるところで必死にやるだけです。いろんなポジションをやるのはプラスになる。1年間試合に出続けることが目標なので、いろんな準備をしていきたい」。名手鳥谷が二塁で躍動し、三塁大山が伸び伸びと快打連発-。適材適所の配置で、虎がマックスの力を発揮する。【佐井陽介】