阪神岩崎がジョーカー役に名乗りを上げた。ヤクルトとのオープン戦開幕投手に指名され、今季の実戦では最長となる4回を投げた。初回にメジャーから復帰した青木を一ゴロに抑えると、3回には内角ストレートで空振り三振にしとめた。「直球を中心にして、そこそこ押し込めた」。直球は130キロ台だが、球威があった。

 青木も「特徴のあるボールを投げる投手だ。浮いてくるようなね」と印象を語った。バレンティンに右前打とソロ本塁打を浴びたが、打たれた安打は2本だけ。上々の内容だった。

 春季キャンプでは、先発転向も視野に調整している。現状では昨年同様に中継ぎ起用が濃厚だが、先発ローテーションが手薄になれば、スタンバイは可能だ。岩崎は「チェンジアップの精度を上げて、配球のパターンを増やさないと、4回よりも先のイニングを投げるのが難しくなる」と今後の課題を挙げた。

 金本監督は「低めを意識していたし、キレもあった。先発の準備をしていて損はない。リリーフはいつでもいける」と評価した。次戦も先発調整する可能性がある。岩崎がおもしろい存在になった。【田口真一郎】