ロッテのドラフト1位、安田尚憲内野手(18=履正社)が6日の巨人とのオープン戦でサヨナラ適時打を放った。キャンプ中から4番で起用されるなど期待をかけられてきたが、実に対外試合25打席ぶりの快音。この日は井口新監督の本拠地初実戦。待望のオープン戦初安打が、チームに最高のエンディングをもたらした。

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 しっかり者の優等生。安田と話したことのある人はそういう印象を抱く。とはいえ高校を卒業したばかりの18歳。ドラフト2位の藤岡裕大内野手(24=トヨタ自動車)が、意外? な素顔を証言してくれた。「私生活だとすぐ人に頼るんですよね」。この日の朝、寮を出発しようとしていると携帯が鳴った。安田からだ。「今日、何時に行きます?」。いや、もう出るところだよ。前日に確認しておけよ。心の中で突っ込んだ。

 石垣島キャンプでは同室だった。部屋で急に安田の笑い声が響いた。驚いて横を見ると、携帯コミックを読んでニコニコしている。「さっきまで動画見てたのに…。かと思ったら、急に寝るんですよ。勝手に電気消されたりもしました。僕、つけ返しましたけど」。

 安田にとって、6歳上の同期は頼れるお兄ちゃんなのだろう。藤岡裕は言う。「僕、あんな弟いらないです(笑い)」。なんだかんだ、仲良しだ。【鎌田良美】