レジェンドばりの強打で発進だ! 阪神糸井嘉男外野手(36)が今日13日のヤクルト戦(甲子園)に、主力選手のオオトリで18年初実戦に臨む。12日は甲子園で全体練習に参加。初実戦に臨むイメージについて「松井秀喜さん!」とニヤリ。2月のキャンプでは長打量産を目指す打撃改造に取り組んでおり、日米通算507本塁打のゴジラ級にパワーアップしたニュー糸井の登場を予告した。

 糸井はニコニコ顔のまま足を止めた。甲子園練習を終え、クラブハウスへ戻る通路。18年初実戦となる今日13日ヤクルト戦への意気込みを問われると、「って思うやろ? って思うやろ?」と連発した。まさか出ないのか!? 半信半疑になる報道陣の表情に満足すると、ようやくゲームに入る上でのイメージを糸井節で明かしてみせた。

 「まず、意識は…松井秀喜さんや! 昨日、5時間くらいYouTubeで見た。なんていうか…三角形のテトラポッド!」

 糸井いわく、ヤンキースや巨人で大活躍した松井秀喜氏の打撃動画を前日11日に猛勉強した、とのこと。フォームの全体像を消波ブロックの「テトラポッド」に例えたのかは定かではないが、尊敬する大先輩から何らかのヒントをつかんだようだ。「バッティング練習でやってみたけど、全然できんかったわ!」。そう笑い飛ばす表情からは充実感が漂った。

 昨季は「右脇腹の筋挫傷」で1カ月の離脱を強いられ、それでも打率2割9分、17本塁打。2月のキャンプでは金本監督から長打力アップを念頭に「ポイントをもっと前に」とアドバイスを受けていた。この日のフリー打撃では楽々とオーバーフェンスし、ロングティーでは力強い打球を連発。希代のスラッガー松井秀喜氏を意識しての初実戦、いきなり進化を見せつける可能性も十分ありそうだ。

 金本監督は今季の糸井について「走れる5番」でイメージを膨らませてきた。この日も「3番より5番の方が(足は)使えるでしょう、明らかに。3番だったら4番、5番(の打席)で(走るのは)ちょっと待とうかなという気になるでしょう?」と説明。初実戦の打順は5番が予想される。18年バージョンの糸井。お披露目の瞬間が待ち切れない。【佐井陽介】