ロッテ井口資仁監督(43)が、開幕2戦目で指揮官として初勝利を挙げた。“愛弟子”の4番井上晴哉内野手(28)が2打席連続本塁打を放つなど、打線が爆発。投げては先発ボルシンガーが好投し、6-2と楽天を圧倒した。一気に追い抜くことを意味する「マクレ」をスローガンに掲げる井口ロッテが、力強い1歩を踏み出した。
会心の勝利に笑みがこぼれた。内からウイニングボールを手渡された井口監督は、ボールの重みについて質問され「重みは一緒です」とニヤリ。「チームとしての初勝利なので、選手もちょっとリラックスできる」とうれしそうに話した。
大事な1勝をもたらしたのは愛弟子の井上だった。初回に左翼ポール際へ今季1号をたたき込むと、3回にも豪快な1発を放った。2ストライクからシュート回転で真ん中に入ってきた美馬の143キロ直球を捉えると、打球はバックスクリーンすぐ右に飛び込んだ。
まるで自身のアーチを見ているような弾道だ。昨年9月に行われた引退試合、日本ハム戦で放った同点2ランこそが、井上が「あのホームランが一番欲しい。理想だと思います」と追い求める打球だ。この日の2発目はそっくりな軌道。「着弾地点が似てるじゃないですか。ちょっと(井口監督の)背中を追いかけられてるなって勝手に思ってしまいました。あっ、でも謙虚にいかないと(笑い)」。監督の初勝利に貢献する理想のアーチに、井上の口も滑らかだった。
井上には現役時代からアドバイスを送ってきた。オープン戦終盤に調子を崩すと「結果を求めすぎて当てにいっている。バックスクリーン目がけてホームランを打て」とハッパを掛けた。井上も期待に応えようと、ロングティーを行うなどし、小さくなっていたスイングを本来のものに戻す作業に取り組んだ。復活弾に井口監督も「彼はどちらかというと中距離系。だから2本目のセンターに打ったホームランが非常に良かった」と目を細めた。
投打がかみ合って、開幕2戦目に最高の初勝利を挙げた。「しっかり足も使えてますし、打線もつながっている。これを1年間続けないといけない。明日もしっかりやりたい」。新人監督は気を引き締め直し、開幕カード勝ち越しに意欲を燃やした。【千葉修宏】



