楽天のホーム開幕始球式は、球団副会長を務め1月4日に死去した星野仙一氏(享年70)と親交があったシンガー・ソングライターの小田和正(70)がマウンドに立った。

 小田は背番号「77」のユニホームに袖を通し、ボールは山なりながら、楽天嶋基宏の構えた外角低めに収まった。大役を終えると、満員の一塁側スタンドの声援に両手を上げて応えた。

 星野氏と同じ1947年生まれで、自身のライブでもゲスト出演してもらった間柄。また仙台は東北大で4年間を過ごした青春の地でもある。球団を通じ「投げる前に仙ちゃんのセレモニーがあったからジーンと来てしまって、これから投げるということを忘れていました。気を取り直して、お客さんが声援してくれて、それを背中に、ちょっとボールにはなりましたが、よく投げられたと思います」とコメントした。

 試合前には星野氏の追悼セレモニーが行われ、小田の代表曲「たしかなこと」が流れる中、関係者がマウンドに献花した。小田は「最初、始球式と言われた時に、やはり大役だし、断ろうかとも思ったのですが、やったら仙ちゃんが喜んでくれると思い、引き受けさせていただきました。やって良かったなと思います。僕も(イーグルスを)応援していますので、もう1度、2013年のような優勝を見たいですね。仙ちゃんも応援していると思うので、皆さんも一緒に応援しましょう」と、盟友への手向けのV奪回を願った。

 ナインは同氏が監督時代に背負い、永久欠番となった背番号「77」のユニホームでプレーした。