巨人の連敗が止まらない。2カード連続で黒星を3つずつ並べ、6連敗で借金は4に膨らんだ。セ・リーグで巨人だけが借金という状況は球団史上3度目。開幕12戦目と駆けだしたばかりのペナントレースの序盤戦で苦戦が続いている。

 あまりにも重い負荷がのしかかった。1回、先発大竹がDeNA神里に先頭打者弾とロペスの2ランを含む6安打を集められて、いきなり5失点。高橋監督は「最初から5点というのは重い。そのあと何とかねというところで、5点というのは重いかなと。試合を進めていく上では」と初手からゲームプランを崩された。20分を超える1回の守備が、その先に打っていた策を薄めてしまった。

 指揮官は打順を大きく動かした。1番に坂本勇を出して、3番にゲレーロ、4番にマギー、5番に岡本を配置。今季12戦目にして初めてクリーンアップを組み替えた。さらに、相手先発左腕の東に全て右打者を並べて重圧をかけた。1回にマギーが1号3ランで食い下がり、坂本勇も4打席で出塁。「坂本はよくやってくれたかなと思う。(マギーは)このあと上がってくれればいいと思いますけどね」と、敗戦の中にも活路を見いだした。

 今日13日からは首位広島との今季初の3連戦へと続く。投手陣は大竹と中川を入れ替えて整備する。初戦を託すエース菅野に「(ここまでの)2試合は本来のピッチングができていないので、明日は本来のピッチングをしてほしいと思います」と高橋監督。試合の主導権を奪う戦いが、連敗脱出への条件になりうる。一方で取られても取り返せるだけの勢いも必要不可欠。「いろんなものを踏まえて打線というところは変えてみました」と戦局を変えるための手を尽くす。まずはエースとともに1勝をもぎ取りに行く。【為田聡史】