ソフトバンク森唯斗投手(26)が「新守護神」に名乗りを上げた。24日、予定されていた西武戦(北九州)が雨天中止となり、チームはヤフオクドームで全体練習を行った。右股関節痛のため手術も視野に入れて米国に帰国中の守護神・サファテに代わり、プロ5年目のセットアッパーが新ストッパーに意欲を見せた。

 「チャンスだと思ってやっていますよ。コンディションもずっといい感じで投げていますから」。17日の楽天戦(ヤフオクドーム)で今季初セーブを挙げ、続く18日の同戦でも9回1イニングを抑えて2セーブ目をマーク。サファテが抑えで君臨している過去4年間で2セーブしか挙げていなかった男が、新たな仕事場でしっかり結果を残した。

 サファテを「師匠」と仰ぐ森だが、同時に越えなければならないライバルであることも自覚している。消去法でなく、しっかりと自らの手で「抑え」の位置をつかみ取る。「(抑えは)いい経験になると思うし、いずれは抑えで投げたいですから。(サファテが)帰ってこなくていいくらいの気持ちでやりますよ」と覚悟を示した。

 前カードの日本ハム3連戦(札幌ドーム)では登板機会はなかったが「セーブ」がつかない場面の登板もいとわず。打撃戦が予想される首位・西武戦の連投にも備える。ゴールデンウイークが始まる28日から交流戦終了の6月中旬まで、6連戦が6度ある。新ストッパーとして存在感を見せつける心づもりだ。入団から4年連続で55試合以上に登板している「鉄腕セットアッパー」が、サファテ不在の不安を完全払しょくしてみせる。【佐竹英治】