本来の力強さが光った。阪神能見が今季2試合目の先発で力投。右打者の内角をえぐる直球を軸に打ち取った。次第にエンジンがかかり3回には1死から田中を148キロの高め直球で空振り三振。続く菊池への初球は149キロを計測した。力で押し込み、フォークもさえて6奪三振。「しっかり腕を振っていこうと。飛ばしていってる部分もあった」と振り返った。

 ただ中20日と1軍での登板が空いたことも影響してか、中盤につかまった。1点リードの5回に連打と四球などで2死満塁のピンチを招き、菊池に三遊間を割られた。1ストライクからの2球目。内角を狙った直球が逆球に。逆転の2点適時打を許し「もう少し冷静になれたらというところもある」と反省を口にした。

 打線が追いついた後の6回にはバティスタに決勝ソロを被弾。ロサリオがファウルフライを捕球出来なかった後だったが「仕方ないですよ」。6回3失点で今季初黒星でも金本監督は「球も走っているし。あれくらい投げてくれたら十分かな」と合格点。予定通り今日30日に出場選手登録を抹消される見込みで、次戦で今季初勝利を目指す。【池本泰尚】