869本への第1歩で、新記録を打ち立てた。日本ハム清宮幸太郎内野手(18)が2回、オリックスのディクソンからプロ初アーチを放った。京セラドーム大阪の右翼3階席にライナーで飛び込む先制の130メートル弾。これでデビュー戦からの連続出場試合安打を「7」に伸ばし、ドラフト制後(66年以降入団)の新人では最長とした。王貞治(巨人)の本塁打記録超えを目標とする背番号21の1発はチームを勢いづけ、14安打8得点の快勝に導いた。
息をのむような弾丸ライナーが、京セラドーム大阪の右翼3階席に突き刺さった。清宮が、ド派手な1発でプロ野球記録を更新した。先頭で迎えた2回の第1打席。初球、ディクソンの高めに浮いたスライダーを、ファーストスイングで捉えた。体をくるりと回転させて「芯だったので、行ったかなと思いました」。十分すぎるくらいの手応えだった。2日にデビューして24打席目で飛び出したプロ1号は、推定130メートルの先制アーチ。「(安打より)本塁打のほうが気持ちいいですね」。初のヒーローインタビューでは無数のフラッシュを浴びながら「忘れられない1日になりました」と笑顔を見せた。
この1発でデビュー戦から出場7試合連続安打とし、ドラフト制後(66年以降入団)の新人では、原らの最長記録を塗り替えた。記録へのプレッシャーも、何のその。注目を浴びるほど輝きを増すのだから、末恐ろしい。「これまで打席を重ねてきて打てたホームランなので、マグレではないと思います」。入念にビデオ分析した上で「勘で」狙っていたスライダーを仕留めた。経験を力に変えていくスピードは周囲が舌を巻くほどで、栗山監督は「いい本塁打だった。打球の感じといい、スケール感があった。7試合連続本塁打のほうがいいけどね」と、冗談交じりに絶賛した。
高校通算111本塁打の怪物スラッガーが目指すのは、早実の大先輩、ソフトバンク王貞治球団会長の持つ868本のプロ野球記録だ。まずは1本目。「(将来的に)懐かしいなって思える1本になれば」。目の前で同僚の中田が通算1000安打を達成し、他球場ではソフトバンク内川が2000安打達成と記録ラッシュの1日に「いい日に1軍にいれました。見習うべき先輩がたくさんいるので、早く追い付けるように頑張ります」。世界最強の打者になるための、長い挑戦が始まった。【中島宙恵】



