首位を快走する西武が早くも補強に動いた。10日、BC・富山のデュアンテ・ヒース投手(32)の獲得を発表。2位ソフトバンクと4・5ゲーム差をつけ、チーム防御率3・57はリーグトップ(9日時点)。それでも補強した意図を聞かれ、渡辺シニアディレクター(SD)は「ピッチャーは何人いてもいい。ペナントは始まったばかり。うちは良い位置にいるが、足りない部分を補強するため、先手を打った」と力説した。既に日本国内でプレーしているため、ビザもクリア済み。近く合流し、すぐに試合で投げることが可能だ。

 先発陣は、ウルフ、菊池が再調整中。2人とも長期離脱とはならない見込みだが、開幕当初の構想とは違いが出ている。リリーフ陣も、セットアッパーに考えられていた高橋朋が開幕直後に負傷。渡辺SDは「手薄な部分が出てきている。そこにマッチする投手」と、ヒース獲得の狙いを説明した。150キロ超の直球に多彩な変化球。富山では抑えを務め、7試合で1勝4セーブ、防御率0・00。一方で、14年から2年間プレーした広島では先発も経験した。起用について、辻監督は「適材適所を見て決めたい。期待しています」と話した。【古川真弥】

 ◆デュアンテ・ヒース 1985年8月28日、米ジョージア州アトランタ生まれ。06年にドラフト19巡目でブレーブスに指名され、10年にホワイトソックス移籍。メジャー通算8試合0勝0敗、防御率10・24。14年7月に広島入団。同年は7試合に先発し3勝0敗、防御率2・38。15年は救援で43試合に登板し、3勝6敗4セーブ10ホールド、防御率は2・36。193センチ、108キロ。右投げ右打ち。