昨年優勝の日本製紙石巻(宮城)が開幕試合を白星で飾り、連覇に向けて好発進した。昨年の日本選手権8強の新日鉄住金かずさマジック(千葉)を3-1で撃破。2発の本塁打を効果的に絡め、3投手の継投で逃げ切った。

 投打がかみ合い、日本製紙石巻が「ホーム」石巻市民球場で好発進した。大会1、2号の2発が効果的に飛び出した。1-0の5回1死、6番中嶋政弥主将(27=大阪学院大)の右越えソロで点差を広げた。「自分が打てば盛り上がる。地元でスタートできて流れに乗れた」。再び1点差とされた9回は、3番浅沼佑亮外野手(23=東北福祉大)の特大ソロで加点した。前打席まで3打席無安打も「自分のスイングはできていた。そろそろ来ると思っていた」と、内角高め直球を右翼芝生席に運んだ。

 投げては先発の塚本峻大(26=東北学院大)が今季自己最長の6回1/3を4安打1失点。「最少失点で後につなげた」と今季初白星を挙げた。右横手投げの2番手・米谷真一(24=城西国際大)も1回1/3を1安打無失点、最後はエンゼルス大谷と花巻東で同期の小原大樹(23=慶大)が1回1/3を1安打3奪三振の無失点で締めた。

 小原は社会人2年目の今季から抑えに専念。大谷とは今でも無料通信アプリのLINE(ライン)で連絡を取り合う。「(大谷は)想像をはるかに超える活躍で刺激になります。東北のレベルの高さを証明したい」と、大会連覇の一翼を担う。【佐々木雄高】