DeNAの4番筒香が、61打席ぶりにアーチを描いた。3回2死一塁、巨人菅野の真ん中へ甘く入った149キロの直球を捉えた。左翼スタンドへ、7号先制2ラン。4月29日の中日戦以来14試合ぶりの1発に「自分のスイングで、しっかり押し込むことができた。感触はよかったです」と手応えを口にした。同時に、強敵・菅野の連続無失点を29イニングで食い止めた。

 接戦へ持ち込み、菅野を追い詰める先制打だった。打順変更を繰り返す中で、15日阪神戦から入った4番では今季初アーチ。2年ぶりに1番起用された梶谷からも5回に本塁打が出た。1発攻勢ができる強力打線が整いつつある。「向こう(左方向)にいっているときは、感覚はよくなっているということ。いい感じだと思います」。逆転負けを喫して空砲となったが、復活へのきっかけをつかんだ左方向への打球だった。

 チームの順位は1日で4位に転落したが、確実に上向いている。ラミレス監督は「どんな人にもスランプはある。ここから打ち始めるだろう」。筒香は「誰から打っても負けたらまったく意味がない。明日からは勝ちに貢献できる一打が打てるようにしたい」と必勝を誓った。【栗田成芳】