ソフトバンクがエース離脱と3連敗のダブルショックに見舞われた。この日、千賀が今季2度目の戦線離脱を強いられた。15日の楽天戦登板後、右前腕部の張りを訴えた。この日は筑後のファーム施設で調整。首脳陣はギリギリまで状態を見ていたが、最短の10日、交流戦初戦の29日阪神戦(甲子園)での復帰を見据え、出場選手登録抹消を決めた。

 千賀は4月6日楽天戦の登板後にも、右肘付近の張りを訴え、翌7日に出場選手登録を抹消。今月1日のロッテ戦で復帰したが、また同じ仙台で右腕の故障に見舞われた。

 ただ、前回とは違う場所の張りだという。倉野投手統括コーチは「前腕のところです。張りが取れない。本人の方から『難しい』という話があった」と説明。工藤監督は「いいコンディショニングで投げられない中で、西武戦ということも考えれば中途半端は良くない。時間をかけると良くなると聞いている」と軽症を強調した。

 この日のロッテ戦では初対戦の先発ボルシンガーに苦戦し、得点は救援陣からの1点のみ。工藤監督は「ナックルカーブとスライダーを見極めて打つことができなかった」と苦い顔で振り返った。投手陣も8失点と打ち込まれ惨敗。今季2度目の3連敗で、首位西武とのゲーム差は4・5に広がった。

 千賀は最短10日での復帰を目指す。だが次週以降も6連戦が続く日程の中、手痛い離脱となったことは間違いない。【山本大地】

<故障に苦しむ18年の千賀>

 ◆2月20日 初の開幕投手に指名され「期待して選んでもらった。1年間任されている意味もある」。

 ◆3月23日 オープン戦広島戦で、右腕の張りを訴え3回で降板。開幕戦登板に不安を残した。

 ◆同30日 1週間で急ピッチ調整し、開幕オリックス戦に予定通り登板。7回1安打無失点の投球でチームに勝利もたらせた。

 ◆4月6日 楽天戦で4回途中KO。右肘付近の張りを訴え、翌7日に出場選手登録を抹消された。

 ◆5月1日 約1カ月ぶりとなった1軍マウンドのロッテ戦で7回1失点と好投。今季初勝利を挙げた。

 ◆同15日 楽天相手に7回1失点で自身3連勝。「いい内容ではなかったが粘れた」。

 ◆同19日 今季2度目の出場選手登録抹消。