やはりマツダスタジアムは竜の鬼門だった。同球場では今季開幕3連戦で3連敗。その後のナゴヤドームでの広島戦は5勝1敗と圧倒して開幕以来の敵地に乗り込んだが、やはり勝てなかった。

 16日の本拠地広島戦で7回1/3、2失点で、広島戦5連勝に導いた先発柳が、敵地では全くの別人に。初回こそ3者凡退でしのいだが、2回先頭の鈴木に5号ソロを許すとその後、会沢、西川、大瀬良、田中、菊池に5連打を浴び、一気に6点を失った。5回を投げて失点は2回の大崩れだけ。「早い回にあれだけ点を取られたので、チームに申し訳ないです。前後を打ち取っても結局点を取られている」と肩を落とした。

 森監督は「(2回のスコアボードは)6が0に見えたもん。ああいう点の取られた方をしたら、なかなか挽回できない」とコメント。ナゴヤドームで見てきた対広島での快進撃は幻だったのか。セ・リーグ最年長63歳の指揮官はは、老眼が進んだ中高年なら経験のある数字の見間違いを交えながら、苦笑交じりに話した。

 チームは今季、ナゴヤドームでの広島戦は5勝1敗。だが、マツダスタジアムでは正反対。昨年、一昨年も敵地ではともに2勝10敗。15年からの3年間は通算7勝28敗1分け。勝率は2割しかない。今季は鬼門で勝てずに0勝4敗。今季通算成績は5勝5敗の5分。内弁慶の克服が急務の課題だ。【伊東大介】