パナソニックがNTT西日本との接戦を制し、3年連続52回目の都市対抗野球出場を決めた。今秋ドラフト上位候補の吉川峻平投手(23=関大)が先発し、7回途中5安打2失点。脇腹がつった影響で途中交代したが、粘りの投球を見せた。この日はマリナーズのスカウト2人が訪れるなど、日米8球団のスカウトが視察。プロスカウトのスピードガンでは最速146キロを計測した。

 吉川はこの日の投球に「球だけ見れば、ストレート自体の質は悪くなかったけど、変化球、シンカーのコントロールや落ち具合、キレの部分でいつもほど自信を持って投げられなかった」と反省しきり。それでも都市対抗野球出場を決めたことに「ほっとしました」と顔をほころばせた。

 今年のテーマは「相手を見下す投球」。相手に威圧感を与える投球を目指している。「去年1年投げて、いろいろ注目もしてもらって、他のピッチャーと同じような抑え方ではだめだと思う。『吉川が先発だから今日はだめだ』と思われるようなピッチャーになりたいなと思います」。ドラフト解禁の今年は、パナソニック創業100周年でもある。吉川にとっても、チームにとっても大事な1年になる。