ドラフト2位ルーキーが中盤を乗り越えられない。1点リードの5回。阪神高橋遥に変化が見られた。球威が落ち、制球が乱れた。二塁打と2四球で1死満塁のピンチ。亜大の2年先輩であるロッテ藤岡裕に、右前に逆転の2点タイムリーを打たれた。「満塁だったので、どうしてもストライクがほしい。投げ切れていない。先頭打者のヒットからズルズルいった。打たれるべくして、打たれた」。高橋遥は試合を決した5回の投球を猛省した。

 直球は抜群のキレを誇るが、左肩の筋力不足により、登板間隔を空けながらのマウンドが続く。今回も中10日での先発。休養十分の中で「息切れ」が生じる。前回の5月30日、ソフトバンク戦では6回につかまり、勝ち越しを許した。この日も回を追うごとに、輝きを失った。「同じ失敗ばかり。中盤に点を取られるのは、いつもなので。力不足だと思う」。8番田村に2四球を与えるなど、投球のリズムを作れなかった。

 前日9日は延長12回の激闘でリリーフ5投手を起用。高橋遥が5回途中で降板したことで、この日は中継ぎ4人が登板することに。9連戦の序盤ということを考えると、頭が痛い。「投手がゲームを作っている中で、チームの勢いを止めている。申し訳ない。練習しかない」。今日11日には出場選手登録を抹消される見通し。猛省の3敗目を成長の肥やしにしたい。【田口真一郎】