史上初の“東西”対決は、西に軍配が上がった。オリックス西勇輝投手(27)がDeNAを相手に8回2失点の力投で今季4勝目を挙げ、チームを4連勝に導いた。DeNAはチーム勝ち頭の東克樹投手(22)が5回1/3、7失点の大乱調。主砲の筒香嘉智外野手(26)が上半身の張りで今季初めて欠場。苦しい試合を強いられた。

 天下分け目? の東西対決は“西”に軍配が上がった。オリックス先発の西が、DeNA先発のルーキー東(あずま)との投げ合いを8回2失点で制し、4勝目を挙げ、がっちり3位を守った。

 東西対決について「朝、知りました。それは考えず、それよりもゲーム(が大事)なので…」と西は苦笑い。ともに三重出身。西でも東でもなく日本地図の真ん中付近だ。ただ、西が育った菰野町は東(あずま)の四日市市の西どなり。出身地の東西対決でもあったが、先輩の意地を見せた。西は「面識はないけど、三重出身同士で盛り上げていけたら」とうなずいた。

 ベースの端をなめるような投球が光った。7回無失点の8日ヤクルト戦に続く快投。前回登板の前に、侍ジャパンで一緒だった権藤博氏(野球評論家)から知人を介して「もっと内角を使った方がいいのでは」と助言を受けていた。

 横の角度をつけるため投球板の一塁側を踏んで投げるように本来はシュート、スライダーで横の揺さぶりを得意とする。結果として今季最多の12奪三振。「三振をとる投手じゃない。打たせた方がリズムがよくなる。初回に4点もらったら完投するのが普通」と8回123球での降板を反省した。交流戦は2年連続の勝ち越し決定で貯金4。オリックスが交流戦最高勝率を狙える位置にいる。【柏原誠】