歴史にも認められる4番になる。巨人岡本和真内野手(22)が15日、後半戦に向けてシーズンの目標を上方修正した。前半戦82試合を終えてチーム最多の16本塁打、リーグ4位タイの50打点。当初の年間目標「2ケタ本塁打、50打点」をクリアし、「20本塁打80打点」と再設定した。今日16日から阪神戦(甲子園)でリーグ戦が再開。巨人軍第89代4番として勝利に貢献する一打を放つ。

 首位奪還へ、岡本は次の段階へ目線を上げた。当初の年間目標をクリアし「20本塁打、80打点」と再設定。現在、年間28本塁打、87打点ペースだが「徐々に目標をあげていければ」と1度目の上方修正となった。

 大言壮語は似合わない。首位広島とは6ゲーム差。直接対決の残り12試合で大きく勝ち越せるかがカギとなる。「後半戦は大事な試合ばかりになる。1勝の重みも大きくなる。より多く勝てるように貢献したい」と、積み重ねの結果が勝敗を左右すると知る。だからこそ大げさにうそぶかない。

 残り4本塁打で名打者の道筋をたどる。球団では高卒4年目の22歳シーズンで20本塁打を達成したのは王貞治(38本)、松井秀喜(38本)、坂本勇人(31本)の3人だけ。宣言通りの数字を残せば、屈指の4番であることを証明する。

 もちろん周囲の期待は高い。高橋監督は岡本について「期待しているに決まっているだろう」と言い切る。後半戦ではどんな試合でも結果を残せるかが重要とし、「いいところで打ってくれればチームのためにもなる」と一打が勝敗に結びつくと話す。だからこそ4番という座を「自分でつかみ取ったものだからね。離さないようにしてほしい」と期待を込める。

 今日16日からの阪神戦でリーグ戦は再開する。岡本は「阪神戦は得意(打率4割、4本塁打)としてる。前半戦を4連勝で終えた勢いのままいければ」とうなずいた。宿敵撃破へ、4番が結果を出す。【島根純】