巨人坂本勇人内野手(29)が1500試合出場を達成した。

 プロ12年目、1500試合で磨いてきた選球眼が生きた。1点を追う5回1死、巨人坂本勇は阪神メッセンジャーの投球を見極めた。フルカウントからの6球目、高めのボール球を見逃す。全球外角の徹底した攻めに1度もバットを振らず、四球を選んだ。1死一塁となった直後、ベンチが仕掛けた。吉川尚の打席の初球でヒットエンドラン。打球は三遊間を破り、坂本勇は一気に三塁まで進塁。なおも二、三塁となるとマギーが三遊間を破り、逆転の2点適時打を放った。難敵攻略に、頼れる主将が足がかりとなった。

 節目の試合に花を添えた。坂本勇はこの日、1500試合出場を達成。過去に191人が到達したが、29歳7カ月での記録は榎本喜八、豊田泰光に次ぐ歴代3位の早さだ。試合後、「ずっと使ってくれている(前監督の)原さん、高橋監督に感謝の気持ちです。初打席も覚えていますし、印象深い気持ち」と振り返った。

 5回が終了して試合が成立。花束と記念のボードが渡され、敵地甲子園で祝福を受けた。チームは5連勝で勝率5割に復帰。「良い流れでカードの頭を取れた。明日が大事になる。1試合、1試合、どうやったら勝てるかを考えてやるしかない」と、1501試合目に目を向けた。