リベンジじゃ! 広島大瀬良大地投手(27)が明日21日の登板に向けて、マツダスタジアムで調整を行った。後半戦最初の登板は、前半戦最後の登板で投げ合った菅野との再戦。西日本豪雨の後、初の本拠地での3連戦、そしてペナントレースの行方を左右する2位巨人との戦いでもあるだけに、「後半戦は柱に」と誓う右腕が球界のエースに雪辱を期す。

 早くも訪れた再戦に、表情も引き締まる。大瀬良はマツダスタジアムで調整を行い、明日21日の登板に備えた。19日、20日初戦の先発が野村と発表された。大瀬良が先発予定の明日21日、巨人は菅野が先発する。大瀬良にとっては、前半戦最後の登板で投げ負けた相手だ。

 「相手が菅野さんでも、もちろん勝つ気でマウンドに上がる。逆にそういう思いは強いし、何とかしっかり粘り強く食らい付いていい投球ができたらいい」

 6日の直接対決は4年ぶりの挑戦だった。中盤まで0-0と投げ合うも、6回に坂本勇に2ランを浴び、試合は決した。「1球でああいう展開になる試合は、これまでなかなか経験してこなかった。いい経験として捉えたい」。そう語っていた「球界のエース」との対戦。2試合続けての対決に、「いつも以上に気をつけて先制点をやらないようにしないといけない。前回は長打を警戒したところで打たれてしまった。ケアするところはケアして、駆け引きしていきたい」とリベンジを誓った。

 球宴では全セのチームメートとして戦った。試合前のウオーミングアップからトレーナー室まで、その一挙手一投足に注目した。「いろんな話をさせてもらった。あらためて近くで見てすごい人だなと思った」。壁の高さを痛感させられたが、乗り越えなければいけない。「後半戦は柱になりたい」。相手のエースに投げ勝ってこそ、チームから大きな信頼を得られる。

 再戦の舞台はマツダスタジアム。西日本豪雨後初のカードであり、広島にとっては特別な3試合となる。「大事な3つになると思うし、しっかりとチームが勝てるような投球ができたら」。地元の大声援を受けて大きな壁に挑み、その壁を打ち破る。そんな姿を被災地に届けたい。【前原淳】